お金持ちの当たり前?
お気に入りのガススタンドで愛車に給油をしていた。 すると、私の車のすぐお尻に、素敵なメルセデスのぴかぴかコンバーチブル・クーペがそのお尻をくっつけるように駐車し始めた。 何をしているのかと眺めながら埃まみれの古い愛車の窓ガラス掃除に励む私。 すると、メルセデスから降りてきたアジア女性(セレブ風の巨大サングラス付)がいきなり彼女のクレジットカードを給油スタンドに差し込む。
「ちょっと、何なさるの。私が今給油していてよ!?」と、私は驚いて注意した。 「それがどうしたの。べつに問題無いわよ」 「となりの給油スタンドが空いてるから、あっちに車をお回しになればいかが?」 「そんなのいまさら面倒じゃない」と、巨大サングラスは言いながら、一番高いハイオクのノズルをとりあげ、メルセデスに差し込む。 巨大サングラスのカードを給油スタンドが認識するまでに時間がかかり、再度彼女はカードをスロットに通した。 人が給油している最中に同じスタンドから処理できるものなのか?と、半信半疑な私。私の愛車は今回せいぜい8ガロン程度の給油で済み、後はレシートを待っているだけになった。 しかし、レシートは出てこない。 「ちょっと、あなたが邪魔をなさったから、レシートが出てきませんわ。あなたのせいだから、レジまで行って取ってきてくださらないこと?」と気分の悪い私は嫌がらせをする。 「そんなの知らないわよ」 「じゃあ、私はあなたの給油が終わるまで、待たなくちゃいけないのかしら?」 「レシートがほしいの?」 「そうよ、レシートがほしいの。こんな風に邪魔されるなんて、初めてですわ。あなたはなんて失礼な方なのかしらっ」 「あら、私はいつもこうやって給油していて、問題なくってよ」 「んまっ、あなたはいつもこんなふうに失礼な振る舞いをなさっているってことなの?」
巨大サングラスの給油が完了してもレシートは印字されなかった。私がぷんぷんしながら窓拭きを終える前に、巨大サングラスは新しい素敵なメルセデスに乗って去って行った。 結局レシートが出ないのはその給油スタンドの問題みたいだったので、レジまで取りに行った。レジのハンサムなベトナム若者に料金に問題が無いか確かめてもらった。 つまり、なんですかね。巨大サングラスの彼女はお金持ちだから、一般ピープルがちまちまレギュラーを給油し終わるのを待つのが嫌で、自分の車はハイオクしか飲まないからレギュラーとは別のノズルを使うし、料金もちゃんと別に支払えるし、ってことで人が使っているスタンドにいつもしれっと割り込んでいるってことなのね。
たいていのアメリカ人は辛抱強く並んでいることが多い。なので、巨大サングラスの振る舞いは本当にびっくりした。給油スタンドが2重のオーダーを間違わずに受け付けることも、知らなかったが…。 在米17年の川嶋編集長に尋ねてみたら、彼ですら「そんなの初めて聞くよぉ〜」と驚いていた。ということで、昨日私が憤って「おたく、失礼ざます!」といきまいても、別に無知をさらしたわけでは無かった(と一安心)。 『洗濯室の戦い・その2』の前に、急遽『ガススタンドの戦い』を、失礼な輩に負けたくない大和撫子・すじっこがお届けいたしました。
【すじっこ】
(写真はイメージです。私の愛用スタンドではありません)
2008 / 03 / 21 10:57:00
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洗濯室の戦い・その1
とある日、乾燥機に入れた洗濯物を取りに行くのが、30分ほど遅れてしまった。(私は滅多に遅れないのだが、2時間くらい放置しても平気な輩も時々いる。)
そうしたら、私が乾燥機を使っている間に洗濯室は混み始めていたようで、洗濯が済んだ男性が勝手に私の洗濯物を乾燥機から取り出していた。 「あんたが遅いから悪いんだよ〜」と、その縦にも横にも特にお腹も超でかい中年男性がけろっと言う。横にいた、やはりでかい中年男性のお連れさんも「せやせや」みたいな顔。 「すみません…」と、控えめで慎み深い大和撫子の私は謝りつつ、そそくさと乾燥機上に積まれた洗濯物と、中に残っていた分を取り込む。 しかし…洗濯室を出て、階段を数歩降りた時に、やはり納得いかないものを感じた。
なんであたしが卑屈に謝らないかんねん?
洗濯かごを抱えた私はくるりと向きを変え、洗濯室に戻った。 さっきの巨漢がのたのたと自分の洗濯物を乾燥機に入れている。 巨漢をキッと見つめる大和撫子。 「あのね、あんた。やっぱり人の洗濯物を勝手に触るのは失礼ちゃいます? あたしは、他人にあたしの洗濯物を触ってほしくないんよね」 「そんなん言うても、あんたがほったらかしにしてんのが悪いんや」と巨漢はけろり。 「せやから言うて、勝手に人のもん、触ってええと思ってますのんか? あたしは乾燥機が使えへん時は、他の場所に行くわ。ちょっと場所を移動するくらい、ど〜ってことありませんし。遅くなったのは悪いけど、いっつもはちゃんと時間通りに来てるし、人の洗濯物が放置されてあって困っても、勝手に取り出したりなんて、したことないわっ。とにかくね、人のもん、触らんといて。ほんまにも〜」
巨漢ふたりは、返す言葉も無く(若く美しくか弱そうで楚々とした大和撫子にそこまで言われると思っていなかった?)、ぼーっと私を見つめているだけであった。 あー、すっきりした。 多くのアパートでは共同ランドリー室を使わざるを得ないため、普段は顔を知りもしない隣人とのあれこれな出会いが、洗濯の時に発生するのである。 ともかく、洗濯室の戦い(?)はまだまだ続く…
【すじっこ】
2008 / 03 / 04 10:28:00
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よくある事故のひとつ、ではなく
テレビのニュースを見ていると、小型飛行機の墜落事故がしばしば報道されている。しかし、その事故がまさか友人の身の上に起こるとは想像したこともなかった。 2月の最終週に、とある墜落事故が発生した。死亡した3名のうちの1人が、友人であった。身元が判明したのは、3月に入ってからのことである。 彼は「いかにも明るいアメリカ人」で、まだたったの35歳。モンスタートラックを見に連れて行ってくれたり、ご家庭でのバーベキューに招いてくれたり、日本食をみんなで食べに行ったり、と数年のつきあいだが思い出は色々ある。 みんなから愛されている、いつもハッピーな“あんちゃん”だった。
彼は恐いもの知らずで、小型飛行機の運転を中学時代からの親友の飛行機に同乗して習っているのは聞いていた。その親友というのは熟練したパイロットなのだが、今回はエンジントラブルが離陸直後で発生したらしい。飛行機は住宅街に向けて墜落を開始したけれど、パイロットは家にだけは落ちまいとかなりの回避努力をしていたと目撃者はニュースで語っていた。結果、住宅街の路上に激突・大破となった。 アメリカでは小型飛行機を個人で所有している人の絶対数が多いと、近所のローカル空港を見てもよく感じる。フリーウェイを走っていると、すぐ頭の上を横切って、大小の飛行機が着陸態勢に入っているのをしょっちゅう見かける。 運転しながら「頼むから渋滞で逃げ場の無い私の上に落ちてこないで」とよくお祈りしていたのだが、今後は「どうぞ無事に空港に着陸してね」と願おう。
(写真の飛行機はイメージで、本文とは関係ありません)
【すじっこ】
2008 / 03 / 03 11:12:00
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バレンタイン・デーのおもひで…
確か、6歳のはずだ。 (まだ)素直だった私は、「バレンタイン・デーには、好きな男の子にチョコレートをあげる」と耳にして、純粋に「そうか、そうなのか。よっしゃ」とうなずいた。 早速当時お気に入りだった不二家のハート型ピーナッツ入りチョコのパッケージを開け、丁寧にチョコをティッシュペーパーで包み、それを握り締めてお出かけした。
彼の名前は、というより、あだ名は“ふじふじ”。とても仲が良く、いつも一緒に遊んでいたものだ。同じ団地に住んでいるが、彼と私の居住棟はちょっと離れていた。幼い少女の足で、7〜8分程度の距離だろうか。 てくてくとふじふじの家へ向かう間も、特に緊張も何もなく、「行かねばならぬ」という気持ちだけがあったと思う。
やがて、ふじふじの家のドア前に到着。 ピンポーンと、ドアベルを鳴らす。がちゃがちゃと音がして、現れたのは…
ふじふじのお母さん
であった。 ふじふじがいつものように顔を出すものと信じていた私は、予想外の展開に(って、おおげさだが)フリーズ。 「あら、すじっこちゃん、いらっしゃい」とにこやかなふじふじ母。 「あの、これ、ふじふじに…」と、(今思うと、とても恥ずかしい)ティッシュで包んだハート型チョコを差し出す私。
おそらく瞬時に事態を察したふじふじ母、愉快そうな笑みになっていたと思う。「あらー、どうもありがとうね」とさらににこにこしながら「○○と遊んでいってちょうだい」と奥にいる息子を呼ぶ。 (ここでふじふじが登場したのか、記憶が定かではない) 「い、いいです。さよならーっ」と、自分の行為に突然、どっと照れを感じ、脱兎のごとく逃げ出してしまった。
その後、ふじふじと愛をはぐくんだのかといえば、むしろそれぞれに同性の友達とのつきあいが忙しくなり、小さな恋の物語に発展する前に関係は終了。小学校入学前の冬だったしね〜。
今は昔、の話。 でも、私がたまにこうして「初めてのバレンタイン・赤面物語」として思い出すように、もしかしたらふじふじ母も「息子が初めてもらった(ティッシュで包まれた)チョコレート」のことを思い出しているかもしれない。
【すじっこ】
2008 / 02 / 14 12:00:00
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